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皇太子ご夫妻がオランダのウィレム・アレクサンダー新国王(46)の即位式に
参列されたことで、毎日新聞紙上を賑わしていますが・・・ 今年は日蘭通商400周年・・・1609年、江戸幕府の初代将軍・徳川家康が オランダに朱印状を交付し、通商関係を開始してから今年で400周年になります。 鎖国時代も西洋の国で唯一交流を続けてきたオランダの成り立ちと日本との関わりに ついて解説します。 ◆ 日本とオランダ~歴史的関係 ※ きわめて重要な日本にとってのオランダという国 日本とオランダ(以下、日蘭)の歴史は、17世紀初めに始まった。 江戸時代から明治維新直前の幕末まで続いた鎖国環境の中、 ヨーロッパではオランダとだけは長崎を拠点とする外交貿易関係があった。 1621年(元和7年)から1847年(効果4年)までの227年間、 日本に来たオランダの船は延べ700隻以上にのぼる、という。 幕府はオランダから伝わる「オランダ風説書」によって国際情勢を知り得ていた。 また、ヨーロッパの学問や技術は、ほとんどがオランダからの情報によるものだった。 日本でいわゆる「蘭学」と呼ぶのはそういった歴史的経緯があったからである。 いずれにせよ長い鎖国から明治維新を経た急速な開国に向かって、 重要な役割を果たしたのが日本にとってのオランダであった。 ◆ オランダとの通商 ※ 珍重された伊万里焼 オランダとの貿易で初期は、日本がオランダ側から生糸や絹織物を輸入し、 日本から銀を輸出していた。その後オランダ側から羅紗、ビロード、胡椒、砂糖、 ガラス製品、書籍などを輸入し、日本側から銅、樟脳、陶磁器、漆工芸品などを輸出した。 特に伊万里焼(肥前国有田)は珍重されたとされる。 ※ 長崎・出島をオランダ人の街に オランダ人を長崎・出島に移した1641年(寛永18年)、幕府は、鎖国令と禁教令を さらに徹底させた。来航するオランダ人に、宣教師の日本潜入に関する情報の 提供などを義務付けた。オランダ人による貿易独占を継続するための重要な 条件でもあった。 ※ カピタンの江戸参府 カピタン(オランダ商館長)は、歴代、通商免許に対する礼として江戸に下り、 将軍に謁見して貿易の御礼を言上して贈り物を献上している。 これをカピタンの江戸参府とよんだ。1633年(寛永10年)から定例化し、 商館が平戸から長崎に移されて以後も続き、1850年(嘉永3年)まで166回に上った。 ◆ 隆盛する蘭学 ※ 西川如見 蘭学の先駆者としては、肥前国長崎生まれの西川如見がいる。 長崎で見聞した海外事情を通商関係の観点から記述した『華夷通商考』を著した。 天文・暦算を林吉右衛門門下の小林義信に学んでおり、 ヨーロッパ天文学説についても深い理解があった。 ※ 解体新書~杉田玄白・前野良沢 田沼時代の1774年(安永3年)には、杉田玄白・前野良沢らがオランダの医学書の 『ターヘル・アナトミア』を訳して『解体新書』として刊行、1788年(天命8年)には 大槻玄沢が蘭学の入門書『蘭学階梯』を記して、蘭学の発展の基礎をつくった。 ※ 蘭学事始~杉田玄白 『蘭学事始』は、1815年(文化12年)、83歳の杉田玄白が蘭学草創から 回顧して大槻玄沢に送った手記であり、戦国末期の西洋との接触から話を始め、 蘭方医学の起こりや青木昆陽と野呂元丈による蘭語研究、 『解体新書』翻訳時の苦労が臨場感豊かに記されている。 その他、平賀源内、前野良沢、桂川甫周、建部清庵、大槻玄沢、宇田川玄真、稲村三伯など同時代の蘭学者の逸話が満載されている。 ※ シーボルトから緒方洪庵 1818年から1829年にはシーボルトが日本を訪れている。1824年(文政7年)、 長崎郊外に鳴滝塾を開いて高野長英や小関三英、二宮敬作、伊東玄朴、戸塚静海らに 蘭方医学(西洋医学)などを教えた。さらに、大坂(阪)では1838年(天保9年)に 緒方洪庵が塾を開いて、福澤諭吉ら多くの人材を育てた。 芸術の面でも平賀源内が伝授し、小田野直武の秋田蘭画を皮切りにして 洋風画が花を開いた。技法や題材は浮世絵にも影響をあたえている。
by kfujiken2
| 2013-05-02 11:16
| 未分類
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Comments(1)
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